【京都市山科区】琵琶湖疎水近くにある意外な歴史がたくさん詰まった鏡山地蔵尊。山科が日本で唯一の生産地の砥の粉との関係も
地下鉄御陵駅から琵琶湖疎水に行こうと歩いていたところ、鏡山地蔵尊がありました。
京都は昔から地蔵信仰が根付いて町のあちらこちらに地蔵堂があり、お盆の季節には「地蔵盆」として子供のお祭りが各町内会で行われます。
地蔵堂の横にある看板を見ていると、昭和6年に「山科砥ノ粉」の生産者である片山藤治郎氏が、地域の繁栄・町内安全・子供たちの健康と幸福を願って、東山区粟田口の良恩寺のお地蔵様を譲っていただいて祀ったものだそうです。
「山科砥の粉」が気になったので後日調べてみたところ、砥の粉とは風化した岩石を加工し粉末にしたもので、漆塗りの下地や木製品の表面の仕上げなどに使われるもので、現在日本では砥の粉は山科でしか製造していないのだそうです。(出典:株式会社進藤譲商店)
もう一つ気になったのが「鏡山地蔵尊」という名前です。地蔵堂がある場所は山科区御陵山ノ谷ですが山科区鏡山という行政の地名はなく、南に1㎞ほど行ったところに京都市立鏡山小学校があります。看板に「鏡山を指呼の間に見る」とあり、今は平たんな住宅地となった鏡山学区のあたりに山があったことを忍ばせます。
調べてみると意外な歴史がたくさん詰まった地蔵尊で驚きました。琵琶湖疎水に行かれる際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
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