【京都市山科区】蕎麦の名店のふっくらとしたニシンが、京都人の常識を覆す美味しさです
国道西野の交差点を西野道に沿って南に500mほど行った京都市立山階南小学校の向かいにある「手打ちそば 藤村」。山科では有名な蕎麦屋で、昼時にはいつも駐車場が満杯で、店内も満席の時も多い人気店です。
筆者は自動車で移動することが多く、なかなか駐車場が空いているときがなかったので、今回あえて平日の14時30分ごろに徒歩でうかがってきました。
店内にはカウンター席のほかに座敷席もありました。カウンター席に座りメニューを見たところ、蕎麦へのこだわりが書かれていました。
「店主の想い」という小さな紙があり、店主の蕎麦への並々ならぬ熱意が感じられます。
各種お蕎麦の単品メニューのほか、お昼のセットメニューの「にしんセット」・「かきあげ天ざる」・平日限定の「ざるセット」があります。
この日はざるセットは売り切れということで、数量限定でお勧めになっているにしんセットを注文しました。こちらのセットは小そばになり蕎麦は半人前ですが、プラス350円で並盛そばに変更できます。
蕎麦はしっかりとしたコシがあり、口に含むと蕎麦の香りがふわりとします。十割蕎麦だとつなぎがない分、練りが足りないとぼそぼそとした食感になり、練りすぎると蕎麦が切れやすくなり美味しくないので扱いが難しいのですが、のど越しもスルっと気持ちいいです。
蕎麦も美味しかったのですが、驚いたのがこちらのにしんです。京都はにしんそば発祥の店もあるほどなのですが、ほとんどが身欠きにしんの棒炊きです。こちらのにしんはふっくらと炊かれており、箸で触れるとほろりとくずれるほど柔らかく、口に含むととろりとした舌触りで、生のにしんを炊いたのかと思うほど雑味がなく味わい深いです。
店主さんに聞いたところ半生のにしんを使われているそうで、身欠きにしんにある独特の臭みがなく、生のにしんにはない味の奥行があり、このようにおいしいにしんの炊いたんができるそうです。ちなみに、にしんセットは夜にも食べられます。
こちらのにしんの炊いたんは、思わず「お持ち帰りしたい」と店主さんに言ってしまったほどおいしかったです。女将さんから「(蕎麦だけでなく)ご飯にも合うんですよ」と言われたことにも納得です。
残念ながらテイクアウト販売はされていないので、ぜひお店に食べに行ってみてくださいね。
手打ちそば 藤村はこちら↓